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イリー吉原

常盤旅館が7月末で廃業
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2018-07-13 17:00:00
吉原に今でも旅館があるのをご存知でしょうか。
昭和33年に公娼廃止、売春防止条例の施工により遊郭は廃業をやむなくされます。
その後遊郭は旅館やアパートに転用されますが、売春そのものがなくなったわけではなく
世を忍びヌード・スタジオやパンマ(パンパン的なあんまの略称)を呼ぶ為の連れ込み旅館も存在していた訳です。
昭和55年ころの吉原地図。ときわの文字が見えます。
京町二丁目の日光荘、栄通りの坂井旅館などつい最近まで存在していたのですが、現在では常盤旅館を残し全てなくなってしまいました。
(ホテル稲本、ニューアオキ、ホテルみかさ等は純然たるホテル、旅館です)
最後の連れ込み旅館ともいえる常盤旅館が平成30年7月末日をもって廃業する事が決まりました。

おそらく売却され新しい形になってしまうでしょう。
今回、ご好意により中に入る事ができました。
手前の新館は今でも宿泊ができますが、奥にある旧館はもう10年ほど前から使われていなく電気も止まっています。
新館と旧館の間の渡り廊下は腐食しところどころ陥落しています。
足元に気を付けながら旧館に入ると手洗い場。

真っ暗な階段を懐中電灯で照らしながら慎重に進んでいきます。
何年も閉ざされていた空気が体にまとわりつき、まるで周囲に誰かの気配があるかのよう……
天井が朽ち、荒れ果てた部屋もあり、
各部屋を探検しながら廻ります。

驚いた事に火鉢が常設されていたりと昭和感が強すぎます。
そして火鉢のなかには月刊ミューザ―(1984年に刊行されたソープランド情報誌)創刊をしらせるアサヒ芸能が。

誌面に踊るトルコの文字に完全に時間が止まっているのを感じます。
各部屋を一巡し廊下に戻ると完全に密封されている空間のはずが、頬を撫ぜる生暖かい風……!

恐ろしさに急いで戻りました……。
新館は7月末日まで営業していますので昭和の風を感じに是非ご利用してみてはいかがでしょうか!
≪ギャルコレ編集部 ブランキー酒井≫
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